北米オオカミツアー2006
「イエローストーン国立公園とインターナショナル・ウルフ・センターを訪ねる旅」



第1日 : 5月18日
 移動日。成田空港に集合、10時間余の快適なフライトでミネアポリス・セントルイス空港に到着。 空港内の小さな売店にさえ土産品のオオカミグッズが必ずある。オオカミは人気があるのだ。 さらに小1時間の国内線フライトで、湖のほとりの街ドゥルースへ。

第2日 : 5月19日
 今回の旅の目的のひとつ、インターナショナル・ウルフ・センター(IWC)訪問。 ミネソタは別称「湖の国(10THOUSANDS of LAKES)」。 針広混交林を抜けてゆく道はどこまでも緩やか、山の影は見当たらない。 木立の間に瀟洒な家々や湖が見え隠れ、別荘地のような美しさ。 2時間半のドライブでイリー郊外のIWCに到着。アシスタント・ディレクターのウィリアムズ氏と飼育担当のシュミットさん(女性)にじっくりオオカミの話を聴く。 飼育されている《オオカミ大使》は4頭。 シュミットさんは客の目の前でも平気で扉を開け、ケージに出入り。 オオカミたちはイヌと違って吠えることもなく、よく馴れてはいるが、人に対してシャイな1頭は3mくらい離れて決して近づいてこなかった。
 IWCはオオカミ博物館としての展示内容が充実し、ミニシアターもある。 観察室の大きな窓ごしに好きなだけオオカミを眺めていられるのも楽しいし、併設のショップにはグッズや書籍がいっぱい。 閉館まぎわには、夕方のハウリングコーラスも聞くことができた。

第3日 : 5月20日
移動日・イエローストーン初日。
 国内線フライトでミネアポリスに戻り、そこからボーズマンへ。 降り立った直後に雷鳴、土砂降りの雨。 荒天直前に着陸できた幸運を思う(これを皮切りに幸運続きの旅でした・・)。 通り雨はすぐ止み、視界には数日ぶりに山の姿。 この旅のもうひとつの目的地イエローストーン国立公園へとレンタカーを走らせる。 途中の道ぞいに広がる牧場の規模に舌をまく。日本とは経営方法がまるで違うだろうと素人目にも推測できる。 こういう牧場の所有者たちを説き伏せて、オオカミの再導入は行なわれたのね・・。
 国立公園の北の入り口の街ガーディナーに到着。 開拓時代の雰囲気の街に、山小屋風ホテル。嬉しくなる。 はやる気持ちを抑えられず「下見に行こう!」と公園内へ。 夕暮れの中、初日からバイソンに道をふさがれ、ビーバーや発信機つきコヨーテにも出会い大興奮。

第4日 : 5月21日
 イエローストーン2日目。まだ暗いうちに野生動物観察ポイントのラマー谷へ。 美しい夜明けは堪能できたが、オオカミは声も姿もなし。 残念。焦っても仕方ないので、昼間は、他の観光客やビジターセンター職員からの情報収集と、観光で過ごす。
 14:00過ぎ、夕暮れのラマー谷目指して来た道を引き返すと途中で渋滞。 なんと道の傍に子連れのグリズリーが!距離にして10mあるか無いかなのに車を降りて見ている人も。 たしか公園の規定では、グリズリーとは最低100mは距離をとれ、とあったはず・・人と野生動物の関係、こんなんでいいのか?  途中でもう一度グリズリーに遭遇。 ラマー谷では皆、対岸のグリズリーを待って大きな望遠鏡を並べているというのに、私たちは間近で2回も見ることができ、幸運を使い果たしたかも、とひそかに不安になる。 夕暮れ迫るラマー谷は静まり返り、バイソンやエルクがおだやかに草をはむばかり。

第5日 : 5月22日
 イエローストーン最終日。昨朝同様まだ暗い4時にホテルを出発。 オオカミの巣穴が近くにあるという川のそばで夜明けを待つが、空振り。 やっぱりダメか、オオカミはそう簡単には見れないのね・・と思う。急 遽、予定変更。その場を切り上げて移動することに。会長が下したこの判断が正しかった。
 広いラマー谷を車でゆっくり流しながら対岸を双眼鏡で覗いていると、会長がオオカミ発見。 午前6:40。対岸を、左方向から右手へ向かって一列で移動してゆくオオカミたち。 と、右手の遠くにいたバイソンの群れが、逃げるどころか逆にオオカミが来る方向へむかって駆け出した。 意外な動き。どうなるんだろう。しかし対岸は遠く、かなりの奥行きと起伏がある様子で、左から右へ動くオオカミと、右から左へ動くバイソンの群が、どちらも起伏の向こう側にすっぽり隠れてしまった。 み、見えない!あの起伏の陰でいったいどんな展開が?あわてて車で移動。 起伏の向こう側が見える好位置に着くと、そこにはすでに沢山の人々が双眼鏡や望遠レンズを覗いていた。 静かな興奮に満たされた一角に早速私たちも仲間入り。 そこで見えたバイソン狩りの様子は、テレビでよく見るシーンのようでありながら、通常はカットされる周辺の状況や時間経過を同時に捉えることができ、非常に興味深かった。
 興奮と寒さでブルブル震えながらの観察が、終わってみれば9:20。 再導入され定着したオオカミをチラッとでも目撃できたらラッキーと思っていたのに、9頭ものパック(群れ)で狩りをする生き生きとした姿を2時間半もじっくり観察できた。
 夢見心地でイエローストーンに別れを告げ、夜はボーズマンのホテルで感動を語り合う。

第6,7日 : 5月23〜24日
 移動日。外は雨。今回は天候にも恵まれた素晴らしい旅だったと感謝しながらミネアポリスに戻る。 空港内で存分に買い物をしたり、建物の外でアメリカの空気を吸ったりして、国際線に乗り込む。 11時間13分のフライト、日付変更線をこえ、24日16:45に成田着。 病気も怪我もトラブルもなく、全員、笑顔での解散となる。お疲れさまでした。


(南部 成美)





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